
vol.12 株式会社ホリタ/ホリタ文具様
なぜ仕事にはユニフォームが必要なのか。ユニフォームを着るとどんな効果があるのか。
このコーナーでは、ユニフォームにこだわりのある仕事人にスポットを当て、ユニフォームに対する想い、お気に入りのポイントや失敗談、そして仕事のよもやま話まで赤裸々に語っていただきます。
第12回目は、わくわくドキドキを提供する福井の文具店「ホリタ文具」様です。
お店のブランディングの一貫として採用していただいた新ユニフォームは、パークスタッフ感のあるジャケットスタイル。
弊社スタッフを交えて「ホリタ文具様がなりたいお店」を考えるところから「ホリタ文具様にふさわしいユニフォーム」を選ぶまでの道のりを振り返っていただき、実際に着用しての感想などもお聞きしてきました。

![]() | 人物紹介: 株式会社ホリタ 代表取締役社長 堀田敏史 様 「日本一の文具店」を目指し、世の中の学ぶ・働くをもっとわくわくした便利なものへと変え、「日常に喜び」を与えることのできるエンターテイメント企業になることを目指している。 以下:堀田社長: |
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![]() | 人物紹介: 株式会社ホリタ スーパーバイザー 吉田真理子 様 各店舗を巡回し、店鋪を管理・監督している。主な仕事は、店鋪の売場づくり・陳列・ディスプレイ・売り場管理フォローなど。社員全員が主体的に働ける環境づくりを目指している。 以下:吉田様: |
(H30.3現在)
担当者から見たホリタ文具様へのご提案ポイント

営業グループ
佐々木 浩孝
ホリタ文具様の担当をさせていただきました、営業グループの佐々木です。今回、ホリタ文具様のユニフォーム変更のお話をいただき、打ち合わせをしていく中で、 いくつかの改善ポイントがあることが分かりました。
まずは、ユニフォームの決め方です。従来のユニフォームは、社員にアンケートをとり、そこで出た不満点を除いた「無難なもの」になっていました。また、ユニフォームが「誰のため」のものなのか明確になっていないことが、とてももったいないと感じました。ユニフォームの力が存分に発揮されていない状態だったのです。そんなホリタ文具様への弊社の提案をご紹介いたします。
「なりたいお店」から「ふさわしいユニフォーム」を考える
―早速ですが、ユニフォームを変えようと思ったきっかけを教えてください。
堀田社長:基本は、今着ているユニフォームが劣化してきたからですね。ヨレヨレで、いろいろと社員からも不満を聞いていたので、ある程度のタイミングで変えようと思ったというのがキッカケです。
―ユニフォームを変更するにあたり、弊社をお選びいただけた理由はなんでしょうか?
堀田社長:ユニフォームネクストさん自体が勢いのある会社だったので、ちょっと勉強したかったというのはありますね。どういう人が来るのかなとか、どういう体制でやっているのかとか、経営者として気になるので、いいところはいただけないかなと思いました。あと、私はネットで注文するんじゃなくて、相対してこうやって一緒に作り込んでいくというのが良かったんですよね。
―そうだったんですね。ありがとうございます!
―今回の新しいユニフォームの決め方について、社長主体ではなく、社員主体で進めてはどうかといった提案をしましたが、実際に提案を聞かれてどう思われましたか?
吉田様:いや、もうホリタの社風にピッタリだなと思って。なんて素敵なことを提案してくれるんだろうと思いました。今回の取り組みで、ホリタに合うユニフォームはどんなものかっていうのを考えるキッカケにもなりましたし、とても楽しかったです。
担当者からのご提案内容をご紹介!

営業グループ
佐々木 浩孝
①まず社員主体で「どんなお店にしていきたいか」を話し合う
②その理想のお店に相応しいユニフォームを考える
③社員で決めたユニフォームについてのプレゼンテーションをして、社長の承認を得る
というやり方を提案させていただきました。
この提案には、下記のような目的がありました。
・社員1人1人にお店の将来を考えていただき、会社としての価値観の共有をはかる
・お店のコンセプトに合うユニフォームを着用することで、接客に対する意識やお客様対応によい変化を出す
・社長へのプレゼンテーションを通して、社員の提案力をやしなう
このような思いから、今回はユニフォームの選定方法からこだわって提案をさせていただきました。
―ちなみに、今までのユニフォームを決める際はどんな進め方だったのでしょうか?
吉田様:みんなからアンケートを取って、私が代理店の方と話して決めていました。一人で、みんなの要望に合うものを見つけるというのが、なかなか難しかったですね。やっぱり今までの決め方だと、嫌なところを排除した無難なものにしかならなかったです。
―そうだったんですね。せっかくなら社員のレベルアップに繋がればという思いから、社員の選定は社長にお願いしましたが、どのような観点から社員の方を選定されましたか?
堀田社長:社歴が1~2年の、これからホリタを支えていくであろう若手社員を選びました。
―確かに話し合いのときも和気あいあいとした雰囲気でしたよね。
吉田様:そうですね。働いている店鋪が違うスタッフを中心にプロジェクトを組んでいたので、普段そんなに話す機会がなかったのですが、このプロジェクトを通してどんなことを考えているのか話が聞けたのでよかったなと思います。
―今回は、まず初めに「どんなお店にしたいか」を話し合っていただきましたが、具体的にどのような意見が出てきましたか?
吉田様:どんなお店にしたいかということに関しては、
・提案力、知識力、便利さがあるお店 ・ホリタとしてのブランド力があるお店
・福井のディズニーランドのようなお店 ・日本一の文具店にしたい
という意見があがりました。
あと、今ホリタの強みとして残していきたいところが、
・人がいいところ ・若手がチャレンジできるところ
・お客様との距離が近いところ ・わくわくできるところ
・ホリタに行けばあるという信頼感
というものだったんですが、今のホリタの強みと、プラスアルファでこれからやっていきたいことの2つが兼ね備わったお店にしたいという意見にまとまりました。

―そのお店の理想図から、弊社から3パターンの提案をいたしましたが、提案を見てどう思われましたか?
吉田様:私は、ユニフォーム単体でしか見ていなかったところがあったので、コーディネートを考えてくださっていた点は面白いなと思いました。あと、3パターンでそれぞれテイストが違ったので、絞り込みはしやすかったですね。

―「お店にふさわしいユニフォームは何か」ということも話し合っていただきましたが、どのような意見が出てきましたか?
吉田様:お客様に購買の楽しみを感じてもらうためには、商品のディスプレイ作りが重要だったので、ディスプレイ作りに必要な機能性があるユニフォームがいいという意見が出ました。また、お客様の問題を解決するためには、話しかけやすい雰囲気作りも大切だということで、あたたかみや爽やかさ、スタイリッシュさを感じるユニフォームがいいのではないかという意見が出ました。この2つのうち、どちらを重視するのかというのが難しかったですね。
―確かにどちらも欲しいところですよね。どちらの意見が比率的に多かったのでしょうか?
吉田様:もともといるスタッフは、機能性重視の人が多かったですね。ただ、今後どういったホリタにしていきたいかというところを考えると、お客様からの印象とかわくわく感を重視したいということだったので、今回はお客様への印象を重視した形になりました。

―今回採用されたユニフォームに決められた理由(決め手)はなんでしょうか。
吉田様:満場一致だったのは、パワーアップ感が出てるからということですね。あと、ジャケットを着比べていたときに、一番テーマパークのスタッフ感があったというのが大きかったです。ベージュ、ネイビー、ブラウンの3色の中からベージュを選んだのも、一番テーマパーク感があって、お店の印象が明るくなるからという理由からです。
―ユニフォームについて話し合ってみて、話の観点や進め方などで、何か難しかったことなどはありましたか?
吉田様:登る山がユニフォームの決定というところだったので、そっちに意識が行き過ぎていたこともあって、最初にもっとホリタの強みがどんなところで、どこを伸ばしたいかという点をもっと話し合うべきだったかなと思いました。あとはそれをまとめるのが、私の役割だったと思うのですが、それがとても難しくて、苦労しましたね。
―私も会議に参加させていただきましたが、何か役に立ったことはありますか?
吉田様:やっぱり内部だけだと、時間を決めていても、またいつでも集まれるという気持ちから、ダラけてしまうことがあるんですが、外部の人が一人入っているだけでも、場に緊張感がありましたし、時間を意識できたのはとてもありがたかったですね。あと、その場で出た疑問や質問にもお答えしていただいたので、次に持ち越すことも少なかったと思いますし、まとめてくださっていたので、とても助かりました。
―本当ですか、それはよかったです。
―最終的にプレゼンが必要でしたよね。「せっかくなら社風を生かしたプレゼンにしてみては」と提案しましたが、具体的にはどのようなプレゼンをされたのか教えてください。
吉田様:ユニフォームのファッションショーをした会社があるという話を佐々木さんから聞いて、見ていて楽しませるようなプレゼンにしたいという話になりました。そこで、ユニフォームを変えることになった経緯を説明するために1~2分の映像を流して、その後に新しいユニフォームを着て登場するというムービーコントみたいな形のプレゼンをしました。

―社長はユニフォームが決まるまでは絶対に見ないとおっしゃられていましたよね。
堀田社長:はい、見ないようにしてました。楽しみにしてましたからね。プレゼンをして、最後は出しものみたいな感じでやるっていうのは斬新でした。ユニフォームってコストなんだけど、コストじゃなくて、プラスアルファで、お店を作るということの一助になってくれたらいいじゃないですか。だから、私もその決め方には賛同して、こういう過程が非常に大事だなと思いました。
―そうですね。私たちもブランディングの一貫として、ユニフォームを提供することを目指しています。
堀田社長:経営者なんて、コストか投資かでスパッと分けて考えて判断しますからね。投資に関しては、お金は別にいとわずに思い切って出せるけど、コストに関しては、できるだけ削減していきたいものですからね。
―今回のようなユニフォームの決め方に関する取り組みを次回もやってみたいと思いますか?
堀田社長:はい、面白いと思いますし、やりたいですね。
―ありがとうございます!次回、もっと良くするためにやってみたいことや、こうすればよかったと感じることはありますか?
堀田社長:うーん、プレゼンの準備をもうちょっとしておくということですかね。あ、これはユニフォームネクストさんには関係ないですね(笑)。

お客様からの印象やスタッフの意識を変えるユニフォームの効果
―社員やお客様からの評判はいかがでしたか?
吉田様:社員からは「軽いです!肩こりがなくなりました!」って言われましたね(笑)。
堀田社長:重かったもんね、前のやつ。乾きにくいし。前のユニフォームも社員さんと一緒に作ったはずだったんですけどね。
―見た目の部分で気に入っているという声もありましたか?
吉田様:プレゼンのときは、結構好印象でしたよね。
堀田社長:うん、よかったね。
吉田様:「わぁ、こういう風になったんですね!」って喜んでもらえました。

―話しかけやすい雰囲気を作りたいという意見もあがっていましたが、ユニフォームを変えてからお客様から話しかけられる回数は増えましたか?
吉田様:実は、そうなんです。私は、売り場にはたまにしかいないんですけど、お客様から「ユニフォーム変わったんですね」ってすごい言われるんですよ。商品以外のことで話しかけられるってそんなに今までなかったので、びっくりしました。
―そうなんですか。コミュニケーションを取るいいきっかけになっているんですね。
吉田様:あとは、ユニフォームを変えたことでスタッフらしさが出たのか、お客様から「すみません」って声をかけられる回数も増えたような気がします。前のユニフォームはグレーで私服っぽい感じだったので、今の方がユニフォーム感があると思いますね。

今回のユニフォームの満足度は何点ぐらいでしょうか。
吉田様:90点ぐらいですね。
―足りない10点というのは何でしょうか?
吉田様:ちょっとボロボロになってくるんですよね。劣化があって。
堀田社長:一着しか支給していないっていうのもありますけどね。
吉田様:確かに、何を着ていても一緒かもしれないですね。
堀田社長:そこは支給枚数の関係で、一着を大事に使ってねというスタンスでやっているから、そうなるんだろうと思います。ただ本当は二着支給できればよかったんだけど、予算の関係上できなかったから、そこは課題かなと思っています。あと、このジャケットは、内ポケットがないですよね。そういう細かいところはちょっと気になることがあるけど、デザイン的なところは100点ですね。

―胸元に店名とロゴを刺しゅうしましたが、こちらはどうでしょうか?
堀田社長:いいですよね。ディズニーランドっぽくしてほしいっていうのが叶って、それに限りなく近いんじゃないかなと思います。リクルート用のユニフォームとしても間違いなくこっちのほうがいいんですよね。

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ユニフォームのご提案を終えて
今回の取材を通して、私の提案を喜んでいただけたことがわかり、担当させていただいた身としてとても嬉しくなりました。ユニフォームを変更したことで接客への意識が変化したり、お客様とのコミュニケーション量が増えたり、ユニフォームが人に与える効果を最大限に利用することによって、よりよいお店づくりができるのだと感じました。
そういった意味でも、まさにホリタ文具様にピッタリのユニフォームになったのではないかと思います。また、お話を聞いている中にも、ホリタ文具様のわくわく感へのこだわりが感じられ、堀田社長や吉田様がお店の将来について、前向きに、そして一生懸命に取り組んでいらっしゃることがひしひしと伝わってきました。
同じ福井の会社として、尊敬に値する部分が多くあり、そして、何よりお二人が楽しんでお仕事に向き合っている様子に感銘を受けました。ユニフォームを通して、お客様に喜んでいただけること、お客様のためになることが何なのかをじっくり考え、お客様にとってプラスになるユニフォームのご提案ができるよう努めていきます。
お客様がわくわくできるお店を目指して
―商品、サービス、お店作りなど御社のアピールポイントを教えてください。
堀田社長:やっぱりわくわく感かなと思います。
実店舗なので、わくわく感や臨場感とかがひとつのポイントだと思っているので、そこにいる人も専門的知識がないとダメだろうし、そういったものも含めて、やっぱりホリタに行けばわくわくするよねとか、便利だよねと思ってもらえる部分ですかね。
吉田様:ホリタの強みは、子供からおばあちゃんまでみんなが楽しめるお店というところですね。
こんなにターゲットを幅広く設定しているお店はほとんどないと思うので、それに合わせた商品の幅の広さっていうところが魅力だと思います。
あとは、それをいかに欲しくなる提案ができるか、というところが今の課題なんです。
―商品のセレクトは、どうやってされているんですか?
吉田様:基本的にはバイヤーがやっているんですけど、現場としてはお客様の声を拾ってそれを反映したりとかもします。
―春江店は文房具と雑貨が半々あるような感じですが、こういうスタイルのほうがお客様は喜んでくれるのですか?
堀田社長:うーん、どうですかね。例えば、パッと来てパッと帰りたい人にとっては、春江店みたいなのは不便なんですよね。じっくり見たい人は、平気で1~2時間いて、楽しいって言ってくださいますけどね。
まあでも、基本は業態化する方に舵をきっているのは事実ですね。
「文房具屋さん」ではなくて、例えば、働くとか勉強することに対して、ひととおり便利なものが揃うというのがポイントなんです。
だから、子供向けのものもクレヨンとかを置いておけばいいとかではなくて、ランチボックスとか巾着袋とか、幼稚園のもの一式ってなんだろうってお母さんが悩んだときに、ホリタに行ったら一式を揃えられるというところですね。
商品もある程度、量販店とは外して、少しオシャレなものを販売して、ホリタを選んでもらうっていうところが鍵かなと思いますね。
―なるほど。量販店とは違った良さというものを提供しているのですね。

―わくわくするお店作りのために、意識して取り組んでいらっしゃることを教えてください。
堀田社長:いっぱいありますね。陳列の技術とか、接客の声掛けや挨拶の仕方などは、結構こだわっているというか、レベルをどんどん上げていかないと行けない部分ですね。

―春江店にはカフェスペースがありますが、なぜこのようなスペースを作られたのでしょうか。
堀田社長:イベントをする場とか、ゆとりスペースが欲しかったんですよね。
花堂店の方だと、全部売り場みたいになっていて、本当に文具を買うだけなんだけど、そうじゃなくて、3世代くらいで来てもらって、おじいちゃんが孫の面倒を見ながらくつろいでたり、お父さんが女子たちの買いものに付き添ってきて、自分は高級文具をちょっと見てみようかなってなるように、この場所になっているんですけどね(笑)。
就活の企業説明会もここでやりますね。のぼりみたいなので隠して、椅子並べて、そこでプレゼンもやってます。
いろいろ使えるんですよね。
地域の人がいろいろやらせてくださいとかもあって、お子さんとか地域の人が喜んでくれるのが一番だから、そこで儲けようとは思わないし、無料で貸し出しています。

―どんなイベントをされているんですか?
堀田社長:いろいろやっていますけど、文房具の名入れ無料で、目の前で掘ってもらえるイベントとか、文具を使ったワークショップや知育玩具説明会とかもやりましたね。
やっぱりイベントとかも、とても大事なんですよね。
これからは、ものだけ売っていてもブランディングもできなくて、うちの場合は、面白い文具を使って、毎週末イベントをやっているお店っていうのを目指しています。
今も12月とか2月3月は毎週やるようにしています。
―いいですね。行けば何かやっているということですよね。
堀田社長:そういう風にしたいですね。
それをうまくお店でできるようにできるようになるといいですよね。
それこそ、キッザニアみたいに、参加したらポイントが溜まっていくみたいなものだと中毒性も出ますし、そういう風にイベントをしかけていくこともやりたいなと思っていますね。
―それも御社のアピールポイントですよね。
堀田社長:ですよね。商品だけじゃなくて、体験型みたいなので、わくわくしてもらうっていうのが、今からうちの価値になっていくだろうなと思います。

―名入れも店鋪でされているんですか?
堀田社長:今は外注したり、イベントに合わせて来てもらったりしています。
でも、本当は目の前で入れてもらえるっていうのもやりたくて、今、彫刻機に関しても研究しているところなんです(笑)。
目の前で自分の大事なものをやってくれるということに価値があるんですよ。信頼感が生まれて、また来ようかなってなると思うので、それはやるつもりですね。
―それは、お客様も一緒に体験できると愛着を持てていいですよね。
堀田社長:この前、吉田と話していて、こういうの良くない!?っていう話になったんですけど、ある機械に、鉛筆を一本ずつ入れていくと、名入れされた鉛筆がコロンと出てくるっていう。これができたら、本当にわくわくするし、夢の世界だなって話していたところですね。1ダース買ったら、12回も名入れ体験ができるっていう(笑)。
―面白いですね。そういった機械があるわけではないんですか?
堀田社長:開発しないとないです(笑)。でも、100万程度でできるなら、ありだね(笑)。
吉田様:確かに、それが出来たら、ホリタの目玉になりますよね。
―ラッピングのサービスもされているのですよね?
堀田社長:そうですね。ギフトにしていかないといけないですからね。
自分のものは買えるけど、他の人への贈りものだとちょっと・・・っていうお店ってありますよね。
そういうお店だとダメだなと思っているので、そこは力入れているところです。
なかなかうまくいっていないですけどね。でもやっぱり「自分の大事な人へのプレゼントを買いにホリタへ行こう」って思ってもらえれば、本物のお店だと思うから、そういったサービスに力をいれています。

―ラッピングの包み紙とか、包み方などにも、お客様を楽しませるようなアイデアがあったりするんですか?
吉田様:ドキッ(笑)。
堀田社長:それ今話しあっているところなんだよね。
吉田様:そうなんです。誰でもできて統一感があるようなラッピングを提供をされるほうがいいのか、それとも、この人がラッピングしたら、すごい素敵にしてくれたっていうほうがいいのか、どっちがいいのか話し合っているところなんです。
まあ、みんなが素敵なラッピングをしてくれるのが一番いいんですけど、それを週に一回来るバイトの子に浸透させるのか、というところを考えると、永遠の悩みですね。
堀田社長:そう、昨日もちょうど話し合ってたんですけど、まんべんなくできないとサービスじゃないので、基本は下に合わせるしかなくて、その下のレベルを上げるのが、やり方として一番だと思いますね。
超マニアックな話なんですけど、ラッピングには2つの種類があるんです。
まず、ひとつめは、アルバイトの人でもできて、それっぽく見えるラッピングです。
でもそのラッピングの袋は1枚100円くらいするから高いんですよね。
それは、やっぱり大手のやり方なので、しないわけです。
ふたつめは、技術をとにかく上げるやり方で、それこそストップウォッチで測って、合格した人じゃないとラッピングできない、みたいな感じですね。だから、方向的にはそっちを目指してますけどね。
―なるほど。個人のレベルを上げていく必要があるんですね。包装紙などもこだわっているんでしょうか?
堀田社長:包装資材とかも、コストといえばコストなんですよね。
でも、わくわく感といえば、わくわく感の一部でもあるし、どこを取るかっていうのが難しいところなんですよね。
あと包装紙にロゴを入れるか、入れないかっていうのも、結局は自己満足になっちゃうんですよね。
そこまでブランドが確立されているわけでもないから、難しいです。
人も商品も建物も全部含めてブランディングなので、全部がうまく噛み合わないとダメなんですよね。
―確かに、ギフトだったらホリタさんで買ったものだと分かるほうが嬉しいのか、開けるまで分からないほうがいいのかっていうところが、店の立ち位置もあって難しいですよね。
堀田社長:そうなんです。ロゴ入りとロゴなしの包装紙、どっちを使うかっていう話になりますよね。
吉田様:そうなんですよ。でも、5年くらい前にホリタのロゴ入りの包装紙ができて、できたばっかりのときは、お客様から「ロゴが入っていない包装紙ってないんですか」ってすごい言われたんですけど、最近は逆にロゴが入っている包装紙を選んでくださる方が多いですね。
堀田社長:おぉ~、嬉しいね。いいこと聞いた(笑)。

―打ち合わせに参加させていただいて、社員の仲の良さや自分の意見を積極的に発言できる環境があるなと感じました。そのような環境を作るために意識していることはありますか?
吉田様:私的には、まだまだ遠慮しているなぁって感じていて、もっと言いたいこと言ってくれもいいのにと思っています。
堀田社長:傍からは言われるんですけどね。私もまだまだかなと思いますね。
ただ私が若いこともあって、普通の社長よりは相談しやすいと思うので、社長と距離が近いというのはよく言われますね。それは私も意識しているので、こちらから気にかけて積極的に会話しようとしています。
―個人面談などもされているんですか?
堀田社長:最近やり始めましたね。
半年に一回賞与面談みたいなのはしていて、そこでフィードバックしている感じです。
入社1~2年目の子とご飯を食べながら、意見を聞くっていうのは今積極的にやるようにしていますね。あと、横のつながりをあえて持たせるようにしています。
それぞれ働いている店鋪が違うと休みも一緒じゃないし、普段話さないので、横のつながりを持ってもらう機会ってあんまりないんです。空気を共有しないと組織って作れないと思うんですよね。
だから、場を共有して価値観を共有するっていうのは、非常に大事にしていますね。それを飲みの場でやるか、終礼の場でやるかっていうのは、いろいろ織り交ぜながらやるようにしています。

―同い年くらいの社員さんはみんな仲がいいんですか?
堀田社長:悪くはないと思います。うちの社員は、あんまり裏表がないですからね。それは入ってくるパートさんとかによく言われます。普通は、グループとか派閥がある会社が多いと思うんですけどね。
吉田様:え~、私は全然そういうの分からないです(笑)。人間関係で悩んだことがないです。
堀田社長:っていう感じになるんですよ(笑)。
普通人間関係が悪くなって辞めるみたいな人はいるけど、うちはあんまりそういうのはないですね。そこは企業文化というか、裏表がないというのは、うちの社風なんだよね。
うちの先代の社長の母が気をつけていたことでもあって、滅多に口出しはしないけど、ときどき言われることもありますね。特に女性ってグループを作りたがるところがあるので、そこだけは許さないようにしてきたって言っていましたね。
―そうなんですね。社員さんにとっては、とてもいい環境なんですね。
堀田社長:でも、立ち仕事で、土日も仕事だし、夜遅いし・・・みたいなのは、やっぱり重労働だなと思いますけどね。
吉田様:そうですね。文房具好きな女子っていうと、文化系なイメージがあると思うんですけど、最近は、結構体育会系の子ばっかりになってきました。続かないですね。
―へぇ~、イメージとはちょっと違うんですね!
―では最後に、会社やお店としての今後の抱負を教えてください。
堀田社長:私がずっと言っている、日本一の文具屋になるっていうのを達成することですね。店内の雰囲気とか社員とかも含めて、そこは日本一だなって他から言われるようになりたいですね。田舎からそういう風にチャレンジするっていうのは大きい夢ですし、それに向かっていかに自分も成長するかっていうところですね。それに共感してくれる人を探してリクルートしていますし、田舎のディズニーランドみたいなお店になればいいなと思っています。
吉田様:提案企業宣言っていう取り組みで、全員が提案できる会社になることを目標としています。私のポジション的にもみんなが成長できるように、その子が持っている考えとか意見とかを引き出して、お店に反映していきたいなと思います。
―本日はお忙しい中、貴重なお話を聞かせていただきありがとうございました。

住所:福井県福井市大願寺3-9-1
電話:0776-23-1609
http://horita-bungu.jp/
【ホリタ文具店(大願寺店)】
住所:福井県福井市大願寺3-9-1
電話:0776-23-1617
休業日:年中無休
【文具Labo HORITA】
住所:福井県福井市花堂中2-29-12
電話:0776-33-1609
休業日:年中無休
【HORITA 春江店】
住所:福井県坂井市春江町江留下高道84-1
電話:0776-51-1609
休業日:年中無休
written by ユニネクWEB制作チーム 佐々木浩孝 島田留奈